保険適用時の自己負担額の目安
真性包茎を保険治療した場合の自己負担
真性包茎は仮性の場合とは違って、常に包皮をかぶったままの状態が継続するものを指しています。そのため真性包茎を放置してしまうと、清潔を保てずに感染症などリスクが高まるほか、性行為にも支障が出てしまうため、早期の治療が必要となってきます。これらはいずれも健康に直接影響するものであり、他の病気やけがと同じように公的な健康保険が適用され、自己負担が少なくて済むのが特色です。真性包茎を保険適用により治療する場合には、具体的にどのような治療を行ったかを国が定めている診療報酬点数表にあてはめ、いったん合計点数を算出した上で、それに対応した患者の自己負担の金額を算出します。背面切開術や環状切開術といった術式によっても自己負担の金額は異なりますが、通常であれば数万円程度となっています。また手術そのものに加えて、他の疾病がないかどうかの検査や画像診断などの費用も加わります。一般にはこれらのトータルの費用の3割が自己負担となります。
真性包茎であっても保険適用がないケースも
真性包茎の手術は健康保険を利用してより安く治療できる場合がほとんどですが、特殊なケースでは保険適用が通用しないことがあります。健康保険は病気やけがに際して最低限の医療を安価に提供することが目的であり、美容整形のように審美的な目的のために治療をするケースは対象外となっています。したがって真性包茎の治療とはいっても、保険適用が認められている術式によらずに、より審美性を重視した術式で治療をしたい場合などは、自由診療のカテゴリーに含まれます。自由診療は患者とクリニックとの個別の契約に基づき、自由な治療メニューを選択できる方法です。そのかわりに費用は全額が患者の自己負担であり、公費の投入はありませんので、かなり高額になってしまうことがあります。それでも自由診療を選ぶ理由はさまざまですが、ひとつに保険適用の術式では手術の痕跡が残り、外観がだらしなく見えてしまうことがあるためです。自由診療では機能面だけではなく、外観にも配慮した目立たない工夫が可能ですので、患者の満足度もより大きなものとなります。
まとめ
真性包茎は放置すると感染症のリスクが高まるほか、性機能の面でも支障が及ぶことから、健康保険を適用した治療が可能となっています。健康保険を適用すれば、患者本人の自己負担額はきわめて少なくなり、本来の費用の3割程度となります。もっとも健康保険による治療は機能を重視したものであり、手術の痕跡を目立たなくするなどの審美的な配慮が必要な場合は、自由診療によるのが適当です。自由診療は費用の全額が本人負担となります。